ちょうどクラフトフェアまつもとから一週間経ちました。ここずっと、展示で使ったものの片付けや整理整頓、そしてインドのおじさんたちと秋冬の生地の相談をやり取りしていたら、あっという間に時間が経ってしまいました。私って時間の使い方がかなり下手なようです。

さて、せっかくクラフトフェアでまつもとにいたのに、見られなかったこの刺し子展。松本民芸館まで先日行ってきました。

松本民芸館入口 松本駅近くからバスで行きます
こぎん刺しの着物(青森・津軽地方)

この上のこぎん刺し。袖部分をみると、生地は濃く藍染めされた麻であることがわかりました。自家栽培の麻に、耐久性や保温性をもとめて木綿糸で刺したと、去年こぎん刺しの本で読みましたが、このスカスカの生地の寒そうなこと。冬はさぞつらかったことでしょう・・・。

刺し子の作業着(富山)

枯れたような藍の色の作業着。薄い藍で繰り返し染めたのでしょう。

菱刺しの下袴(青森県南部)

こちらも藍染の布に菱刺しをした下袴。人間業とは思えないような緻密な刺し子です。

二階の常設展示室。こんな大きな梁のある建物はもう造れないでしょうね。

展示室に置いてあった薬箪笥。江戸時代のもの。左下にある「茜根」の引き出しがご覧いただけるでしょうか?五倍子は呼び名が10個ほどあるので、どれかわかりませんでした。

展示してあるものの中には、他の企画展で目にしたものもありますし、常設展はいつも同じなのです。でも、どちらにしても次に来る時には忘れています。なので、松本民芸館へ行く時はいつも新鮮な気分です。

丁寧によく作られた物、本物を見ることで、私もこれに近づけるように頑張って作ろう、という気持ちになるのです。それが重要なのだと思いながら帰ってきました。