ターケークにて

ターケークにて

インドシナ時代の建物といくつかの洞窟以外は、何もないターケーク。 夫が息子を洞窟探検へ連れて行ってくれている間、私は街歩きを。といっても、メインストリートが2本しかないので、街歩きも1時間弱で終了。建物の色や朽ち具合がいいですねぇ。 街を歩いていると、見覚えのある観光客の顔をあちこちで見ることになります。タイとラオスの国境を渡った時にバスに置いていかれたメンバーのひとり、オランダ人のおじさん(ドイツ人だと思った)とは、ここでも1日に数回ばったり会いました。それだけ街が小さいということでしょう。 細長い国を旅していると、ルートが北上か南下しかないため、他の旅行者と行く先々で会うことがよくあります。観光客の出没するところというのは、結局どこでも似通っているものなのですね。             明日はラオスを離れ、タイとの国境を渡る予定です。 保存保存

オリオン座

オリオン座

タイに戻る予定を変更して、もう少しラオスにいることに。 のんびりしたラオスにいると、時間が過ぎるのを忘れてしまいます。サバナケットはラオス第二の規模の都市だというのに、大通りも車は少なく、野良犬やヤギがうろつき、小さな市街地のすぐ後ろには、舗装されていない道が広がっています。日本の昭和50年代くらいの感じでしょうか? 空気もきれいで光害もないため、星がとてもよく見えました。手持ちの小さなカメラで撮ったのがこの一枚。オリオン座のベルト(三ツ星)も剣もよく見えます。 さて、滞在中にタイ領事館での用事も済ませ、今朝サバナケットを出てきました。 バスで街を出ると、トヨタやニコンの工場、セメントプラントや日系のペンキ工場などの横を通り過ぎました。タイや中国での人件費高騰にともなって、ラオスに工場が来ているようですね。雇用ができるのは、地元の人にとってはよいのでしょうが、このきれいな空気が変わっていくのも時間の問題かもしれません。

サバナケットにて

サバナケットにて

実は、バンコクを出てくる時に少々体調を崩していたので、サバナケットヘ来てから、宿でじっと静かにしていました。役に立たない私の代わりに、毎日夫が息子を外へ連れ出してくれたので、とても助かりました。 そんな訳で、今回は、布探しはおろか、籠探しもコーヒー探しもできなかったのです。でも、またラオスへ来ればいいかということで自分を納得させます。 夕方、博物館へ行き、街並みを眺めながらブラブラ帰ってきました。車もあまり通っていないし、のんびりしていていい街です。           そういえば、ここは国境の街だけあって、タイバーツも買い物に使えるのです。 昨日は水を買いに小間物屋さんへ寄りました。たまたま店番をしていただけおばあちゃんが、私が出した100バーツのお釣りの計算に困っているところ、孫らしい10歳くらいの男の子が来て、「一本21バーツが三本、、、」とブツブツ言って計算しながら、手際よくキップでお釣りをそろえてくれました。あとで夫が計算してみたら「ぴったりあってる」と。 国境の街では、みんなこうやって二つ以上の通貨を使う技術(というのでしょうか?)ができるんでしょうね。ラオスキップはゼロが多いし、計算のできる人が多いに違いありません。息子もあのくらいパッパと算数ができるようになってほしいものです。 名残惜しいですが、明日、タイへ帰ります。

南ラオスから

南ラオスから

南ラオスのサバナケットという街へ来ています。メコン川の対岸にタイが見えます。   バンコクから飛行機でタイの東北地方まで飛んでから、バス2台と乗り合いトラックを乗り継いできました。 この辺りでバスに乗るとロクなことにならないのはいつものこと。出発時刻から2時間待ってやっと出た国境越えバス。私たち外国人がラオス入国手続きに手間取っていると、そのバスはさっさと先に行ってしまったのです(普通は乗客が全部揃うまで待っている)。同じバスに乗ってきたドイツ人のおじさん達も置いていかれ、荷物もバスに乗せたままだったそう。急いでトラックに乗ってバス停に駆けつけるも、こんな時、苦情を言っても暖簾に腕押しです。   サバナケットは、ベトナム〜ラオス〜タイと道路がつながっているので、ベトナム系住人の多いこと。去年行った、南ラオスのパクセと同じく、ボラベン高原で栽培されているおいしいコーヒーも飲めます。 道を歩いていると、みんなニコニコして挨拶してくれるのが新鮮です。ラオス北のルアンナムターを思い出します。ニコリともしないバンコクっ子と全然違うんだぁ、、。  

パクセの町を歩く‥ 続き

パクセの町を歩く‥ 続き

パクセ滞在の後半は、毎日風が強くて夜はとても寒かったのです。熱帯なので暖房の設備があるはずもなく、普段はちょうど良いシャワーの温度も、どう控えめに見てもぬるま湯にしか感じられません。 そんな夜、宿の一階にあるカフェでいただいた、ラオスのスモーキーなお茶と、チョコレートを溶かしたようなショコラ(ホットチョコレート)。体が温まっておいしかったこと、、! 南ラオスのコーヒーはどうも薄いなあ、、と思っていたら、ラオス人はエスプレッソは飲まないのだとのこと。でも、このカフェはプランテーションを持っているだけあって、エスプレッソも濃くておいしいものが飲めます。   夫と息子が宿でゆっくりしている時を狙って、私は市場をウロウロして、またこんな布を見つけました。南部のイカットと、北部から来た藍染の布。同じような布ばかりに見えるのか、夫が「これを買ってどうするんだ?」と白い目。左の籠は、カオニャオ(もち米のご飯)をいれます。バンコクへ持ち帰る荷物が、どんどん増えていきます。   タイでも東北(イサーン)料理のソムタムやラープ(ひき肉と炒り米のサラダ)は食べられますが、ここのラープはミントとレモングラス、シャロットがどっさり入っています。バンコクで食べているものより、香りも食感も数段上。ラオススタイルなのか、唐辛子もきいています。   いつものことなのですが、私が旅先で買うものといえば、写真集などの本と布がほとんどなのです(特に、夫や子供を待たせているとなれば、ゆっくり買い物もできません、、)。 ですが、今回はカオニャオの籠はじめ、編んだバッグやコースターなども見ているうちに、作りの丁寧さにひかれて少し買うことにしました。どれも大変丁寧に作ってあります。キラキラ派手好きなタイ人の色彩感覚と、落ち着いたセンスのラオス人の感覚が、全く違うのにいつも驚きます。 手織り布もそうですが、中国の工場で作った大量生産の雑な作りとは違って、個人の作り手が一つ一つ自宅で作ったものなのではないでしょうか?まだそんな家内制手工業が残っているラオス、ぜひまた近いうちに来たいとおもいつつ、パクセを後にしました。  

パクセの町を歩く

パクセの町を歩く

2年前のヴィエンチャン滞在で知ったSinouk Coffee のプランテーションへ行くつもりでパクセにきたものの、旧正月も重なり何かとタイミングが合わずに今回はかないませんでした。幸い、宿のオーナー(プランテーションも持っている)に詳しく話を聞くことができ、パクセから車をチャーターすればそれほど難しくなく行くことができるということも判明したので、今度は収穫シーズンに行ってみたいと思います。 どちらにしても、ラオス内の移動はどれだけ時間かかるのかが読めないので(バスなども、乗客がいっぱいになるまで出発しない、などなど)、余裕を持ってこないといけませんね。 この町を訪れるほとんどの人は、1〜2日だけ過ごして次の目的地へ移動するようですが、私たちは5日もいたおかげで、のんびりしたパクセの町をゆっくり見て歩くことができました。ビエンチャンほどではないけれど、統治時代の建物も残っています。町を見物がてら歩いて朝市へも行ってきました。           南ラオスはベトナム人口も多いようです。ベトナムの旧正月「テト」のため、お店は軒並み閉店、通りはシャッター街のようになっていました。大晦日は花火の音が真夜中まで賑やかで、お正月元旦は獅子舞の演奏の音で朝6時前に目が覚めました。 この日は、誰もいないベトナムレストランで、ベトナムの米麺「フォー」を食べていたら、獅子舞軍団がレストラン内に押し寄せてきました。太鼓やシンバルを私たちの耳元でジャンジャン鳴らしながら獅子舞を踊り始めたので、息子は気もそぞろ。 一踊りのあと、天井に貼り付けたお年玉袋を、獅子舞に入った子供が肩車で取ろうとしていたのですが、背の高さが足りなくてなかなか取れない。椅子を並べて、その上にさらに肩車をして、やっとの思いで取っていました。中に入った子供たちが落ちないかと、私は横で見ていてハラハラしましたが、、。 いつも思うのですが、中華系の獅子舞は、地味な日本の獅子舞とは見た目もその意味も、随分と違いがありますよね。  

織物の村

織物の村

早いもので、パクセ滞在もあと1日。キョウコさんは、一足先にラオス北の街へ旅立っていったのですが、私たちもそろそろイサーン(タイ東北部)を経由してバンコクへ戻ります。 土曜日には、宿のオーナーに聞いた織物の村へ行ってきました。ここはそれほど織りは盛んではないけれど、という前置きつきでしたが、やっぱり見てみたい、ということで、トゥクトゥクをチャーターして行ってきました。 ここのトゥクトゥクは、バンコクやチェンマイなどのそれとは異なり、バイクにトラックの荷台を改造して屋根をつけたようなもので、かなり風が強かったのも手伝って、みんなで頭がボサボサになったのでした。水牛や牛の群れを避けながら、オープンエアーのトゥクトゥクで田舎へ向かうのは新鮮で、あとでカメラを見たら牛の写真が山ほどありました。                   この村はシルクやイカットで知られるそうで、クラフトセンターに展示されていた生地は私があまり使わないようなものがほとんどでした。せっかく来たのに、、、と思っていると、女性がアイロンがけ作業していたセンターの隅に、ビエンチャンやルアンプラバンにこれから送るというシン(ラオスのサロンスカート)用生地の山を発見。そこからコットンシルクのイカットを3枚選んで買ってきました。いやいや、ダメもとで聞いてみるものですね。ラオスらしい落ち着いた色合いです。本物のシルクかどうか、家に帰ってから糸を燃やしてみるつもりです。     宿に帰ってきてから、籠と布を積み上げてあるお店を近所に見つけました。 ゴキブリホイホイが捕まる時のようにフラフラつい入ってしまい、気づいたら藍染の布を手に店を出ていました。この藍染布、お店の女性に聞くと、どうも北部からきたものだそう。詳しく聞けば、4年前にレンテン族に会いに行ったルアンナムターのようです。あぁ、また行かないといけないでしょうか、、?山道のバス移動がとてもつらかったのです。でもどうも最近、北部が私を呼んでいるような気がします。 しかし、今回も色々買ってしまいましたが、この荷物で一体どうやってバンコクへ帰るのでしょうか、、(デイパックひとつで来たのです)。

南ラオスにて

南ラオスにて

バンコクから南ラオスの街、パクセに来ています。 ここはかつて、フランス政府が出先機関を置いていた都市で、その植民地時代の建物が少し残っています。ベトナム人口も多く、なんだか不思議な場所です。 バンコクから直行便も出ているのですが、ラオスの地方都市に乗り入れる国際便は、ラオス航空の独占のため割高なのです。なので、バンコクからタイ側にあるラオス国境近くの街まで飛び、そこからバスに乗って90キロ、国境を歩いて越えてラオスに入り、またバスに乗ってパクセまで来ました。島国の日本人としては、国境を歩いて越えられるということに、いつもドキドキします、、。 国境を越えた途端に、若い女性のジーンズ姿がみえなくなり、代わりに「シン」というラオスの手織りサロンスカートの姿が増えてきます。そして、夕方になると、家々の中が真っ暗。暗い部屋の中で、テレビだけが青く光っているのをよく見かけます。宿題は日没前にやってしまわないと、見えないですねぇ。タイから入ってくると、その差に驚きます。 ここでもバンコクから先にきていたキョウコさんと合流、旅行中の学生Y君も一緒に、クメール遺跡のお寺「ワット・プー」を見てきました。慣れない場所では、自分で回ろうとせず、車とドライバーをチャーターするのが一番、ということを近年学習し、今回もそうすることに。 ここにかつて都があったとは信じられないほどののんびりさ。道路を横切る水牛や牛の団体様をよけながら車は進みます。1時間ほどのドライブの後、本堂めざして丘を登りました。 雨季だったらもっと緑が濃くて鮮やかだったと思うのですが、アンコールワット並みの急な階段を登ってたどりついたお寺から見た景色はすばらしく、ここに来られただけで感動でした。本堂も朽ちた感じが美しく、タイのがっちり修復されたクメール遺跡とも違って、ラオスらしい趣がありました。                  

お茶を探して

お茶を探して

このホームページを新しくする作業が、ほぼ終わりました。字の大きさなど、これくらいで見づらくはないでしょうか? 去年も一昨年も、この時期に見た目だけリニューアルしているのですが、一年も経つと(去年からは特に)いろいろ変化もあるので、もう少し加筆と修正もしなければなりません。また追って徐々にやっていきますね。     こちらに来る前に、アイルランドにいる友人が長野の自宅にたくさん紅茶を送ってくれたのですが、それを持って来ればよかったと後悔しています。 チェンマイでは、高地で栽培されているコーヒー豆も紅茶も中国茶も簡単に手に入ったのですが、バンコクではどこを探してもタイ産のよい紅茶が見つかりません。先日も、近所の市場の乾物売りのおばさんに聞いたら「スーパーマーケットを見てみたら?」と言われてガックリ。外国人用のスーパーにも、せいぜいT社のティーバッグくらいしかありません。 街角では、タイコーヒーやタイティー(どちらもびっくりするくらい甘い)の屋台はたくさんあるのですが、あの茶葉やコーヒーはどこから来ているのでしょう?謎です。 こちらに住んでいる友達に聞くと、シンガポールのTWG TEAなら色々な紅茶があるよ、と。ペナンにもTWGはありましたが、キンキラ黄金に輝くお店が豪華すぎて、私にはとても入りづらいのです。 リトルインディアで買った紅茶も無くなってしまったし、朝起きて水を飲むのも味気ないし、、と思っていた矢先、今日は、日本から来たばかりのキョウコさんから、朝飲むのにぴったりのお茶とコーヒーをお土産にいただきました。キョウコさん、明日からいただきます。どうもありがとう! さて、コーヒーといえば、ベトナムとラオス。ビザの関係で一度タイを出なければならないので、ベトナムへ行こうかと一瞬迷いましたが、今回は、まだ行ったことのない南ラオスへ足を延ばすことにしました。ラオスはのんびりしていて大好きな滞在先。コーヒーのプランテーションや手織り布を探すのも楽しみです。明後日から数日間、行ってきます。  

ラック染め(2012年3月16日の記録より)

ラック染め(2012年3月16日の記録より)

ラックではピンク色が染められます。ラックとは、タイやインドなどの熱帯に生える木に住みつく、ラックカイガラ虫の巣を集めたもので(shellac)、カチカチの樹脂状のものが手に入ります。熱を加えて溶ける性質から、床用ワックス、ラッカー塗料やレコードの原料として、また工業製品にも広く使われています。写真を整理していて、このラックで染めているところを撮ったブログ用写真を見つけました。あまり濃く染まっていないですねぇ、、。去年末にラオスのビエンチャンの染織り工房へ行った時には、染め方を根堀り葉堀り聞いてみたら、私が染めていた方法とは随分違う事に驚きました。気温がないと上手くいかないのかもしれませんが、この夏にはラオス式で染めて、濃いピンク色を出してみたいと思います。