あと一週間

あと一週間

毎朝、「海へ・・・」ボトルの凍りぐあいで、朝の最低気温を推測するこの頃です←結局外に出したまま。 冷えた朝、霜でおおわれた地面を歩くと、シャリシャリ音がします(なんだか楽しい)。 ・・・・・・ この秋から塩豚を作っています(近所のお店では、おいしいベーコンがなかなか見つからないので)。 バラ肉を買ってきて、適当に切ってからたっぷりの塩に埋めるだけ。タッパーごと冷蔵庫に入れておきます。水分が抜けて少し茶色になったところで食べます。 保存も効くし、少し塩抜きをすればベーコン代わりに使えて便利(塩抜きしないとかなりしょっぱい)。この週末には、たっぷりの玉ねぎやニンニク、大豆と煮てスープにしました。 ここから出して、空気中で熟成させてもよいのだそうですが、怖くてまだ試していません。生で食べる勇気もまだありません。アトリエが冷蔵庫並みに寒いので、あちらへ吊るしておこうか考え中です。   去年とおととしに作った、バルーンスリーブのブラウスの新バージョン。見頃のボリュームをすこし落とし、ギャザーを入れてみました。夫の「なに?スカートが両脇にぶら下がっているの?」とのコメント。 (ちなみに、昨日縫ったカシュクールを着てみたら、それを父が見て、「なに?囚人服?」。・・・見せる人を考えないといけません)。   タイに向けて出発するのも、気が付いたらもう一週間後。焦りを感じる毎日です。 持って行く荷物をなるべく少なくするために、今月は頑張ってバターン制作の作業も進めてきました。いつもお世話になっている滋賀県のHさんに、来年のカディのものなど縫っていただくことになっています。その準備ももう終わりそうでホッとしています。 このあとは一気に荷造りです。 保存保存 保存保存保存保存 保存保存保存保存 保存保存

梅雨の晴れ間

梅雨の晴れ間

長野はよく晴れ、気温も上がりました。 仕事の手を休めて、土日は子供たち(息子と姪っ子)とプールへ。子供ってどうしてそんなに水遊びが好きなんでしょう?放っておけば、全身シワシワでブヨブヨになるまで入って遊んでいるに違いありません。 でも、ようやく待ちに待った夏が来た!と喜んでいるのは、私の方かもしれません。つい先日まで、秋冬用の上掛けで寝ていたのですから。長野の夏は、本当に短い。 ところで、先日からphの管理に苦戦している糖建ての藍。雨の日に、コットンリネンガーゼの布を試し染めをしてみました。 薄いさわやかな水色に染まりました。「かめのぞき」というところでしょうか。本当にはちみつの力で染まったことに感動しました。 でも、油断すると、すぐに発酵しすぎてしまうので、ちょっと使いにくいです。もっと工夫が必要ですね。 保存保存 保存保存保存保存保存保存

雪

予報通りの雪の朝。11月のうちにこんなに降るなんて。 屋根の仕上げも、こんなお天気になる前にギリギリセーフで終わり、ホッとしています。雨樋はもう諦めて、来年つけることにしました。   小学校の体験入学期間が終わったので、思う存分庭で遊ぶ息子(学校でも思う存分遊んでいたと思いますが)。「雪だるまをつくるんだ」と、このくらいの雪玉をいくつも作っていました。びしょ濡れになっても気にならないんですね、子供って。   私は春夏ものの制作続行です。 下は、二重織りのリネンガーゼ。画像では分かりにくいのですが、生成りと白のリバーシブルです。珍しいですよね。細い糸で織られたシャキッとした生地なので、暑い時期にぴったり。来年の春夏のブラウスにします。 まずは、何回か湯通しして縮ませ、伸縮率を計算してからパターンを作ります。縦と横の伸縮率が違うので、ちょっと厄介です(←数字に弱い人)。  

シルバー・メープル

シルバー・メープル

アメリカの大統領選挙の結果も出て、思わず脱力しています。ここ最近、食卓の話題はそれ関連で白熱していたので、終わってから急に静かになる親たち。息子はうるさいなぁと思っていたでしょうね。   写真は、数年前にフィラデルフィアから持ち帰ったかえでの木。葉っぱが赤や黄色に変わり始めました。 屋根の上からみると、この木が庭の中でも抜きん出て大きく育っているのがわかります。葉の形を調べてみると、シルバーメープルという種類だとわかりましたが、どうも15から25メートルの高さになるらしいのです。ちょっと大きすぎるかも、、。 かつてネイティブアメリカンは、この樹液を集めて砂糖を作り、薬にしたりパンに混ぜたりしていたとのこと。木からは家具や籠も作っていたようです。あのモヒカン族は、咳の薬にもしていたそう。生活の中でうまく使われていたのですね。その時の生活の様子を想像しながら木を眺めています。     自然素材の服というのは、どうもルーズフィットなものも多いですが、大きなシルエットになりすぎないよう、パターンを変えてこの試作を作ってみました。 一見いつもと同じようなデザインですが、袖のギャザーも抑え気味、身頃も提灯のようにならないように作ったので、これならワイドパンツにも合わせてバランスもよさそうです。カディコットンの白とブルーで作る予定です。   急に冬のような寒さになりましたが、あさってから天気が回復するようですね。晴れたら再びまた屋根に上がって、仕上げに入る予定です。来週中に終わるかなぁ、、?

屋根の修理

屋根の修理

屋根 ようやく屋根に上がっても熱中症にならないほどの涼しさになったので、仕事は中断して、この秋の懸案だったキッチンの屋根の修理をしています。 上にのるとべこべこになっていたのを発見したのは、去る9月。お天気続きであるのを確認してから、先日思い切って屋根材をはいでみると、結露して中の断熱材がものすごい状態(それ以上はここではお話できないほど)となっていました。 日本のような湿気の多い気候では、やはり昔ながらの瓦や茅葺屋根つくりで、スースー風の通る家が一番適しているのだな、と納得。 そんなことで、断熱材をはいで入れ替え、新たに通気層を設け、ただいま屋根を作り直しています。命綱をつけて作業していますが、以降2週間ほどブログの更新がなかったら、「あぁ、屋根から落ちたのだな」と思ってください。 小さい家なので、これからも自分ですこしずつ直しながら暮らせればよいなと考えています。新たな心配は、同じ構造で作ったアトリエの屋根も、結露してはいまいかということですが、、(物置とともに来年の課題)。 そろそろ裏山が紅葉しはじめ、空気も澄んで気分爽快です。が、屋根の修理に熱中していると、紅葉を満喫している場合ではありません。はやく終えて散歩の日課をとりもどしたいです。   製作 来春のためのブラウスを製作中(現在屋根工事のため一時中断していますが)。写真は、ギャザーを寄せつつ、あきをどのくらい広げるか考えているところです。 この人台は堅くてピン打ちに骨が折れるけれど、形は非常に美しく、パターンの出来上がりもよりよいものに仕上がりそう(な気がします)。 このブラウスは柔かなカディで作るつもりなので、ギャザーももっと細かくふんわりとでるはず。    

アトリエにて

アトリエにて

風邪気味で学校を休んでいた息子が、今日(月曜日)ようやく登校したので、ホッとしています。 食事の時間など、食べるのも忘れてベラベラベラベラとずーーーっとしゃべっているので、次から次へとよく話すことがあるものだと、無口な私は呆れるこの頃です。聞けば夫が同じようにお喋りだったらしい。 そして、私の仕事中にアトリエにフラッと来ると、珍しいものはどんな小さなものでも見逃さず、ちょっと油断して手に持たせようものなら、なんでもバラバラにされてしまいます(カメラもバラバラにしたことが)。今日も仕事用の鉛筆削りを見つけると飛びついていたので、すかさず取り上げました。夫も小さい頃に電話などをバラバラにしていたそうなので、似ているのでしょうか? 一体、私の血はどこに流れているのでしょう?     いよいよ水が冷たくなってきたので、染めはもうそろそろおしまいにして、今は来年向けの制作を地味ーに進めています。 20年以上前に買ったシルクピン(左上)だけでは足りなくなってきたので新しく買い足し、立体裁断の講習に行った時に知った道具も買い足し、だんだん新しい顔が増えてきました。今頃になって初のアップデートなんて遅すぎで笑ってしまいますが、スチールの定規たち、ぐにゃぐにゃ曲がる定規、ドイツのトゲトゲルレットなど、とても使いやすくて助かります。     一番のお気に入りはもちろん、この人台です!この人台に向かうと、O先生の厳しいお顔が目に浮かびます。「ていねいに、ていねいに」、、と呪文のように唱えながら作っています。     アトリエにもそろそろ暖房が必要になりそうです。 息子が生まれた時にお蔵入りした灯油のストーブを思い出し、ひっぱり出してきて掃除しました。構造が簡単なので使いやすく、パーツが今でも手に入るので、万が一こわれても取り寄せて自分で直せます(これも息子に見つからないようにしないと、、危険危険)。 天井が高いため、あまり暖かくならないのですが、11月いっぱいこれでしのぎます。    

インド藍染め その後

インド藍染め その後

インド藍ハイドロ建てで染めてみたリネンのブラウスですが、スッキリとした色に上がりました。琉球藍と似た色のように思います。 すくも藍で染めると、葉に含まれる茶色のアクまで一緒に染まりつきます。そんなすくも藍染の時は、藍甕に浸して染めた後、アク抜きのため、井戸水で洗っては絞ること、水を3度換えて繰り返します(仕上げに熱湯で洗うことも)。すくも藍染めでは、一枚染めるのに、何十回絞っていたことでしょう。腱鞘炎にもなるわけです。 今回は、初めからきれいな藍色なので、アク抜きの必要もありません。私も手を傷めずに済みそうです。 少々気になるのは、色の落ち具合。ずっと以前にタイで買った藍染め布は、いつまでも色落ちがありました。アジアにある藍染布は「染色後の洗いが不十分なことが多い」と、どこかで読んだことを思い出します。今回、染めあがってから、今まで以上によーく洗いをかけて仕上げてみます。     草木染め用の防染のりなども注文したので、バンコクから持ち帰った木版も出してみました。 インドの木版プリントは、近頃は化学染料が中心となっているようですね(職人の健康被害もあるので、植物染料でやろう、という動きもあるようですが)。昔の草木染めプリントの技術やレシピを記したものは、ラルフの持っていたバングラデシュの染色家の本と、「更紗: 美しいテキスタイルデザインとその染色技法」という本以外に適切なものが見つかりません。しかし、このラルフの本は絶版に(←詳しくメモはとってきました)。 でも、英語圏でテキスタイルプリントの技術本がたくさん出ているのを見つけました。夫が来月アメリカに里帰りするときに合わせて注文しておいて、あちらから持って帰ってもらうことにしました。文献も参考資料も少ない中、手探り状態からの出発なので、こちらはゆっくりととりかかります。この夏には本格的にできるといいな、、という予定をしています。   今日は寒い1日でしたが、お天気はよく、夕方の散歩も気分よく行ってきました。向かいの山のてっぺんにまだ雪が残っていて、そこに夕日が当たり、見事なピンク色に染まっていました。恩師の小池千枝先生が、「彫刻家は長野県出身が多いのよ。山を見て育っているから立体感覚が身についている」ということをおっしゃっていたのを思い出します。ここ北信はなだらかな山に囲まれていますが、中信(松本の方)はもっと険しい表情の山々が多いので、先生のお話もなるほどだなぁ、、、などと思いながら歩いてきました。 散歩の相棒・息子は少しお休みです。先日の散歩中、豪快に転んで、指先をパックリ開く怪我をしたのです。 私たちの子供時代は、怪我をしたらまず赤チンをつけてガーゼを当てて固定するか、傷が小さければ絆創膏、というのが定番でしたよね。今はどうなんだろう?と思っていたのですが、妹(←医療関係者)が「ハイドロサイト」という創傷治癒のための親水性パッドなるものと防水フィルムで手当てしてくれました。 今は傷を乾かさないようにして直すのですね。技術の進歩があっという間に起きていることに驚きです。こんなにいいものがあるなんて。家族の誰かが怪我をすることももうないので(母がすこし前にスライサーで指先を切り落としましたけど)、最新式の手当ての方法を全く知りませんでした。 そういえば、私たちが子供の頃は、毎日外で遊んでいたので、大なり小なり怪我をするのも日常茶飯事でした。息子がこんな怪我をしたのは初めて。今まで激しい外遊びをしていなかったということなのでしょう。過保護もいけませんね。親としては、ちょっと反省です。

春の展示準備 進んでいます

春の展示準備 進んでいます

陶芸家・岡澤悦子さんのマグカップラテにすっかり虜になっているこの頃です。 白の美しさと岡澤さんの手の跡が感じられるこのカップは、器量好しなだけでなく、日々の生活の中でとても使いやすいのです。おそらく、たくさんのデザインとたくさんの試作を重ねてこの形が世に出たのでは?と思わせる完成度の高さ。 その岡澤さんのインタビューをこちらで拝見しました→「暮らしとおしゃれの編集室」 (このお写真の中で岡澤さんがリネンブラウスを着て下さっています。私もとても嬉しいです)。     上の写真は、昨日、一昨日とかけて、のり抜き後、洗いをかけたコットンリネンガーゼのブラウス。ノーカラーと丸襟の2デザインです。白いブラウスがズラッと並んだこの一枚を撮ると、春がきたなぁ、と毎年思います。 実はこのガーゼ生地の織工場が変わり(組成はコットン85%リネン15%)、これがどの程度縮むのかが心配でした。サンプル生地の縮み方は、服にした時の縮み方と大きく違うのです。今回は、5~7%縮むことを前提に計算してパターンを作ったのですが、乾いたところを計ると、その予想ぴったりになっていました。ほっと一息。     藍の苗床も作りました。この時は夫が食事当番だったので、心ゆくまで泥遊び、、じゃなかった、苗床の準備ができました。泥藍作りも久しぶり。とても楽しみです。   fog展のDMの写真を撮ったところです。こちらはシルクコットン(50%, 50%)のブラウス。軽くてツヤのあるカディです。染めないこの色もきれいなので、fog展にはこのまま持っていこうかと思います。

お知らせ

お知らせ

安曇野におすまいの陶芸家、岡澤悦子さんのオープンアトリエが明日(10:00-15:00)開かれます。 岡澤さんといえば、白い器。普段にも特別な日にも両方つかえる潔さが印象的です。岡澤さんのブログも、制作の励みにしている私です。なかなかアトリエを訪問できる機会はないと思いますので、安曇野にいらっしゃるご予定のみなさまも(そうでないみなさまも)、ぜひ足を運んでください(私も白い小物を少し置かせていただきます)。 白いものを見るとつい染めたくなってしまう病の私ですが、岡澤さんの作品をみていると、白という色はなんと美しいのか、、と改めて思います。来年は白いシリーズもやってみたいです。     今日はリネンガーゼブラウスのパターンの直しを。 デザインや形が決まるのはいつも非常に早いのですが、その後の細かいところが悩みどころです。見返しをどうするか、接着芯をつかうのか(ほどんど使いませんが)、ボーはどんな裁ち方にするのか、縫い代は折り伏せにするのか、割り伏せにするのか、うじうじ考えている時間が長いのです。今日もうじうじの一日でした。

パターンについて考える

パターンについて考える

昨日は、いつもお世話になっている大谷直子さんが、大雨のなか安曇野からわざわざ来て下さいました。 大谷さんは、先日のクラフトフェアまつもとにも、リメイクチュール作家として出展していらっしゃったのですが、元々アパレル業界でパターンナーとして活躍してみえたので、私も何か分からない事があると大谷さんに泣きついています。この仕事をするようになったのも、大谷さんの助けがあったからこそ始められました。昨日も疑問に思っていた点を明快に回答してくださり、これですっきりしました。どうもありがとう、大谷さん。 そうして感謝している割には、昨日も家にお茶菓子が皆無という状態だったので、大谷さんが見える前に息子とバナナ粽(ちまき)を作りました。ココナツミルクで煮たもち米を、更にココナツフレークとバナナ、小豆あん(これは缶詰ですが)を挟み込んで、竹の葉で包みます(留める糸は絞り染め用の綿糸だったりします)。蒸篭で蒸す事30分。普段、甘いものを食べさせてもらえない息子は、ばくばく5個も平らげていました。自分で作ったものはおいしいのでしょうかね〜。     話がそれましたが、今更ながらパターンをもっと研究しなくては、と日々思います。最近の疑問は、アジアの民族衣装やフランスのギャザーたっぷりのヴィンテージブラウスなど、パターンをみてみるとどうもおかしいということ。デザインはともかくこれでは着にくいのでは?と思っていましたが、パターン的に見てもやはり着にくいとの大谷さんの答え。やっぱり!こちらも素朴な疑問が解決です。   そして昨日伺ったお話では、大谷さんも私も10数年前からお世話になっていた、ファッション界のゴットマザー・文化服装学院の小池千枝先生が、先月末にお亡くなりになったそうで、、、。先生には、立体裁断の意義だけでなく、人間としても大切なことを沢山教えていただきました。「ファッションは文化」「人のためになることをしなさい」「環境や自然との共存」などなど。先生にお会いすることがなかったら、私はおそらく服の仕事をしていなかったかもしれません。 小池先生のご冥福を心よりお祈りしております。