染め日和

染め日和

みなさま、楽しいゴールデンウィークをお過ごしになりましたか?からっとしたよいお天気に恵まれて、さわやかな連休でしたね。私もこのお天気を味方に、染め三昧でした。 どこへも出かけられないので、息子には悪いなぁ、、と、ちらっと思いましたが、本人は庭をかけまわって遊び呆けていたので、そんなことはどうでもよかった様子。(そういえば、ゴールデンウィーク中にどこかへ行ったことってないなぁ、、)。 藍は毎日少しずつ染め重ね、そのつど洗って、このようにズラリと並べて干します。日に日に少しずつ濃くなっていくのがわかります。藍の色というのは、海の色や空の色と同じく、いくらながめても飽きません。   先日煎じたコチニール、染め重ねもそろそろ終了です(濃いものは、コチニールとラック、茜をつかいました)。 今月19日から3日間のhako plusでの展示ですが、近日中にDMを発送いたします。 到着までもうしばらくお待ちくださいませ!

コチニール染めとインディゴ服

コチニール染めとインディゴ服

庭がすっかり緑になりました。りんごやライラックの花も咲きはじめました。 そろそろ花粉症のシーズンも終わりのはずですが、まだまだマスクが手放せません。 この春から、外での染め仕事には防塵マスクを使っているのですが、これがとても優れていることに気がつきました。マスクもいろいろつかいましたが、今のところこれが最強。 ただ、見た目が大仰なのが玉にキズ。クチナシかなにかで黄色く染めたら、まるでアヒルのくちばしです。先日、息子が登校するのを見送りにこの姿で外にでたら、近所の小学生のお母さんに「そっ、それは、、マスクですか?」と聞かれました。   赤やピンクを染めるのに、去年はラックと茜を使いました。先日、染め材料入れをひっくりかえしていたら、買ったまますっかり忘れていた1kgのコチニールが。これも使ってみることに。   水に酢酸を少し入れてコチニールを煮出します。ぐつぐつ鍋で煮出して、染料をとること数回。煮出した液を全部合わせて染めに使います。 酢などで染料のphを調節したり、媒染の仕方を変えると、様々な色ができます。濃く染めればわりと退色しにくい。やっぱりコチニールはいい染料だと思います(高価ですが)。   今回は、インディゴ染めのリネンやコットンリネン布を初めて使ってみました。よく洗いをかけてある、滑らかでいい生地です。これで、チュニックやワンピース、スカートを作りました。ガラガラ洗って、いい風合いに。これもhako plusでの展示に持っていきますね。

クラフトフェアと染めの色落ち

クラフトフェアと染めの色落ち

出展きまりました 5月の最終週末にあがたの森公園でひらかれるクラフトフェアまつもとに、今年は出展できることに決まりました。 去年は選考に落ちてしまい、毎年クラフトフェアでお会いしていたみなさまとも再会できず、とても残念でした。クラフトフェアそのものは、久しぶりにゆっくり見て回ることができたので、それはよかったのですが。 今年も晴れるとよいですね。今からとても楽しみです。また詳しく決まりましたら、こちらでお知らせします!   草木染めの色落ち この冬のバンコク滞在も、そろそろ2ヶ月になります。息子のプールにつきあっているので、気が付いたら首の後ろが真っ黒に日焼けしていて、ガーーン!です。日焼け止めクリームもごってり塗っているのに、、(本当はケミカルなものは塗りたくないのですが)。 こちらで着るために、コットンカディのブラウス二枚とノースリーブのリネンワンピース一枚を長野から持ってきました。 この三枚をローテンションで着ています。一枚平均20回以上は洗濯しているので、染めの色落ちの具合をみていただくよい機会かと思い、現在の状態を写真に撮りました。 夜寝る前に、「海へ・・・」で洗って干すと、朝には乾いています。洗濯のたびに、洗濯液に少しずつ色が落ちているのが分かるのですが、色に大きな変化もなく、、それでもくったりといい風合いになってきました。陰干しと「海へ・・・」のおかげです。 *ご注意 弱い染料や薄く染めた色であるほど、色落ちしやすいです。   でも実は、左のワンピースに、ライムを絞ったときに果汁が飛んだ色抜けがあるのです。 「果汁や酢にお気をつけくださいね」とお客様にお話しておきながら、自分でうっかりやってしまいました。やはり、料理のときにはエプロンをしたほうがよいですね(特に私)。   製作 こちらはブラウスの衿の試作。 このくらい腰のある衿もつくりたいのですが、着ているうちに衿の内側に汚れがつきやすいので、草木染めすることを考えると迷います。「海へ・・・」の原液をつけて一晩おくという手もありますが、普通の中性洗剤でゴシゴシ部分洗いをすることができないので。 でも、白いリネンブラウスなら、このくらいの衿でもいいかな?と思いながら今日も作っていました。

もうすぐグレインノート展です

もうすぐグレインノート展です

昨日の夜から長野でも雨が沢山降っています。台風の影響で大荒れの1日になりそうですね。みなさまも、くれぐれもお気をつけて下さいませ。大きな災害が起きないよう祈るばかりです。 ………………… ぶどうの実 小さな苗をもらってきて父が育てている、たった一本のぶどうの木。毎年沢山実がなるのを、父が絞っていますが、今年は足の調子が悪くてそれどころではないので、「どんどん好きなだけ持って行って」と(いつも好きなだけもらっていますけれど)。 昨日、夫がバスケットに一杯だけ収穫して、スロージューサーで絞ってみたら、軽く6リットル以上ありました。1リットルだけ冷蔵庫にいれて、あとはジップロックに分けて冷凍。この分では、一本の木から100リットル以上とれるのでは? 昔の南イタリアなどでは、水が悪いのでその代わりにぶどう酒を飲んで水分補給をしたという話を聞きますが、それもうなずけます。     グレインノート展 金曜日からのグレインノート展の準備も進んでいます。 藍の調子がよいので、ここで休ませておくのも勿体なく思え、結局その後も藍染を続けていたら、とうとう手の関節が腫れてしまいましたので、ここで断念。ムムム、、。 まとまった雨が降ってくれたので、井戸水で思う存分洗い仕上げをすることができました。それも乾いたので、今日はタグつけをして発送の準備。       もうなかなか厚手のものや長いものは染められなくなりましたが、ほんの少しだけ手元に残っているイタリアンリネンの長めのものなど、今回はグレインノートへ持っていく予定です。

グレインノート展の準備

グレインノート展の準備

ようやく雨が少し降るようになりました。少しまとまった量が降ってほしいものです。 もう庭もカラカラ、井戸水も涸れては困るので、水道水も併用し、使ったあとの水は庭に撒いていました。 今回は、鉄媒染液も木酢と錆び釘から作ったもの(アルミ媒染はみょうばんです)、藍染も天然発酵なのでもちろん、染料液も媒染に使った水、洗いにつかった水など、庭に返しています。 夏になるとハクビシンが時々来て、とても大きな落し物(!)を家の横に置いて行くのですが、彼らはどうも木酢のにおいが嫌いなようなのです。木酢の入った水を庭に撒きはじめてから、落し物もなくなりました。一石二鳥です。   ここのところ、グレインノート展の準備をしていたのですが、なんとか目鼻がつきました。頑張って染めすぎたため、指が動かず、果物の皮がむけなくなってしまいましたので、そろそろ終わりにします。腱鞘炎にならないように気をつけます。         藍もとても元気です。 毎日面倒を見て、一日一回だけ染め、8日間ほど染め重ねたブラウスが下(あっ、色の薄いのは途中参加のブラウスです)。 天然発酵建てだと、一日二回藍がめにつけて染めてみても、色はなかなか重ならないのです(私だけでしょうか?)。化学(ハイドロ)建てのような即効性はありませんが、染めて洗っては干し、を繰り返し、ジワジワ染まりついています。 ハイドロ建てもいいところがたくさんありますが、再び発酵建てで染められることを嬉しく思いながら染めています。     息子の夏休みの宿題に、書道の作品作りというのがありました。墨汁を飛ばした白いTシャツって、なかなかきれいにならないんですよね、、。逆に、染める時にはなかなか色が入らずに苦労するのに。 今回はシルクウールでつくったパンツを墨汁で染めています。こちらも、揉み込んでから乾かして干し、少しずつ濃く重ねていきます。   今日から息子の小学校も夏休みがあけ、5人の子供(息子と甥っ子姪っ子)も学校へ。 ようやく静かになって、大人たちはホッとしています。いつもの年よりも長い休みだったので、永遠に続いているかのように感じました。大人たちにとっては、長い長ーーい一ヶ月でした。

自由学園明日館展 無事に終了しました

自由学園明日館展 無事に終了しました

  自由学園明日館での展示が、無事に終了いたしました。おいでくださったみなさま、改めてどうもありがとうございました。 明日館の魅力が大きいのだと思いますが、時間の流れ方がゆったりとしていて、とてもよい展示でした。おいでくださった皆さまには時間をかけてご覧いただけ、お一人お一人お話しをすることもできました(できなかったこともありましたが、、すみません!)。 以前にお買いくださった私の服を着てお見えになる方々も多くいらっしゃいました。素材や染めが、いい風合いに育っているのを見ることができて、家を出て行った子供に再会したような、嬉しい2日間でもありました。 先月のfog展にも来てくださったIさん、今回も来てくださったのですが、Rm1925(明日間の展示の部屋)に入って見えたときに、「あっ、素敵なブラウスを着ていらっしゃる」と思っていたのです。が、お話しを聞いたら、fog展で買っていただいたシルクコットンのカディブラウスだったのでした、、、。Iさん、失礼致しました。でも、そのカディもすっかりIさんに馴染んでいて、見違えてしまったのです(と、言い訳)。     2日目はすっきり晴れて気温も上がり、1日目とはまったく正反対のお天気。土砂降りでもピッカリ晴れていても、やはり明日館は美しい建物だなぁ、と思います。 明日館のスタッフ、藤岡さんはじめ、みなさまにも大変お世話になりました。藤岡さん、菅原さん、いつぞやの藍染のブラウスを着て来てくださり、ありがとうございました。明日館の工芸研究所では、色の配色のきれいなエプロンなども購入できて(エプロン購入が明日館展での恒例)、私も大満足です。       昨日は夜の10時過ぎに自宅に着きました。 そぉ〜っとぬき足さし足で家に入ったのに、夫が起きてきてしまいました。そこから、私のいない間の夫の苦労話が始まります。息子の学校の件で毎日大変だったようです。おまけに、音楽の時間につかうリコーダーを探して、家中あちこちひっくり返したそう(←結局、学校に置いてあったらしい)。半分ねぼけまなこで聞いていれば、気がつくと真夜中過ぎ。酔っ払って遅くに帰ってきて、妻の愚痴を聞かされる人の気持ちが少しわかりました(私は酔っ払っていませんよ)。 また明日から藍染に戻ります。

グリーンと赤

グリーンと赤

去年に引き続き、今年もどうもスズメバチが多いようです。毎日庭に飛んできてガラス窓にぶつかっていきますし、アトリエの中にも巨大な(本当にスズメほどの大きさ!)のスズメバチが飛び込んできました。 藍のにおいも好きなようです。藍染を始めると、頭の上であの嫌な羽音が聞こえてきます。 先日は、藍甕の蓋を閉めようとしたところに飛び込んできて、甕の中で溺死寸前になっていたマヌケな一匹がいました。今日来た一匹は、染めた服に止まったり、服からしたたる藍を飲んだり(?)していました。これでは安心して作業ができません。宇宙服でも着たい気分です。 昔から、藍で染めた農作業着はハブよけや蚊よけとされてきたと聞きますが、これもどうも怪しいなと個人的には思います。藍の服を着て藍染をしていても、あちこち蚊にさされるんですから(蛇にはまだ噛まれていません)。       ここのところ、インドの木版プリントの本を読んでいたのですが、草木染めの木版には、藍と茜が主に使われているようです。その濃い茜の赤が気になりはじめ、今回はその色に挑戦しているところです。蘇芳とインド茜を重ね、毎日毎日染めて少しずつ濃くしていきます。 とある染めの本を引っ張りだしてきて見ていたら、「600gの絹に3kgの茜(根っこ)」を使うと書いてありました。そういえば、以前も茜で朱色を染めた時、何度煮出して重ねたのかわからないくらい染めたのでした。赤も苦労の色ですね。でも、しっかりとした赤の中にふんわりとした柔らかさとムラ具合があって、草木染めならではのきれいな色です。 そんなわけで、この赤は17日からの自由学園明日館展には間に合わないしれません。6月1日からのオンラインストアには間に合うかな、、、?

雨の前に

雨の前に

今日の午後から雨が降り始め、3日間ほど降り続くとの予報。染め重ねてきたものも、そろそろ作業の終盤に。それと同時に、染め上がったものを大急ぎで「海へ・・・」で洗濯していました。 夕方には夫と息子が日本に帰ってくるので、5時にはきっかり作業をやめて晩ご飯も作らないとならないのです。となると、一日が短く感じます。でも、さすがに夕方の6時、7時まで染め作業を続けるともうぐったりなので、5時に終了でちょうど良いのかも。 それにしても、カディコットンって、どうしてこんなに色が入りにくいんでしょう。厚手のリネンと同じくらい繰り返し染め重ねないと色が入りません。軽い素材は手で絞るのが楽なので、それが非常に助かります(←腱鞘炎の人)。        

春の作品展 22日までです

春の作品展 22日までです

Fog Linen Work 2Fでの展示がはじまりました。白くて明るいギャラリーに、草木染めの色がとてもよく映えます。     初めてのスペースでの展示、実は少々ドキドキしていたのですが、今日はとてもよい1日を過ごさせていただきました。 いつも来てくださるみなさまにお会いしていくうちにホッとして、お気に入りの一枚を選んで嬉しそうなご様子のみなさまを見ているうちにすっかり緊張が解けました。そして、親しみやすい Fog Linen Works のスタッフのみなさまにも助けていただきながら、1日目を終えることができました。どうもありがとうございました。 春の自然服展 22日まで開いています。 21日(木)10時から18時まで 22日(金)10時から16時まで Fog Linen Work 2F にて お待ちしています!       染めないブラウスは、家に置いてきてしまったシリーズもあり、今日気がついてショック!来月の明日館での展示に持っていきます。 明日舘の時には、インドの手紡ぎ手織りのカディコットンの涼しい夏服も、色を揃えて展示する予定です。

春の作品展 20日からはじまります

春の作品展 20日からはじまります

春の展示がはじまります。   「渡辺珠美 春の自然服展」 4月20日(水)→22日(金)    20日  12:00-18:00 21日  10:00-18:00(20, 21日ともに18時までの退出をお願いいたします) 22日  10:00-16:00 *オープン時間がそれぞれ異なります。どうぞご注意くださいませ。 fog linen work 2F 155-0033 東京都世田谷区代田5-35-1 map *下北沢駅西口より徒歩3分 *駐車場がございませんので、近くのコインパーキングなどをご利用ください。   20日は12時からのオープンです。私が3日間ギャラリーにつめております。fog linen work の2階が展示会場ですが、お店を通って2階に入っていただけます。どうぞお出かけください! ちなみに去年の秋、紺のリネンの帽子をこちらのお店でいただいて、冬の間はバンコクで愛用していました(Yさん、おすすめありがとうございます)。身に付けるものだけでなく、家の中やキッチンで毎日使えるリネン製品はじめ、すてきなものが沢山置いてあるので、ゆっくりお店も見るのも楽しみです。家の中をすべてfog製品で埋め尽くしたいほどです、、。   さて、今回展示するものはこちらの通りです。               去年後半は円安の影響もあってリネンの値段がぐっと高くなってしまったのですが(一時期は倍に!)、服にした時に値上げをするのを避けるために、ヨーロッパ産で高すぎない価格のリネンを探していました。そんなわけで、羽織りのカシュクールブラウス(画像にはありませんが)のリネンのみ、今までとは違うものを使いました。この生地はネップ(節)が少しあります。そちらも合わせてご覧くだされば幸いです。   里帰り 夫が息子を連れて、ゴールデンウイークが始まる前に、フィラデルフィアへ年に一度の里帰りをすることになっています(男の人は里帰りとは言わないと思いますが)。息子がもう十分に成長し、夫と二人で長い時間の旅行ができるようになったので、私は晴れて放免となりました。 ドアからドアまで丸一日以上かかり、加えて滞在中は時差ぼけがずっと取れないので、決して快適な旅とはいえません。が、オムツと着替えを山ほど持って、ぶら下がる赤子に母乳を飲ませつつあちらに渡ったことを考えれば、随分と楽になったはず。夫よ、頑張って行ってくれ。 夫の母と叔母にプレゼントするモーブ色に染めたリネンストールを出してきて、これもきっちりアイロンをかけられて平らにされてしまうんだろうなぁ、、と思いながら、今日はそれをラッピングしていました。展示会の荷物も発送が終わって、ちょっとホッとしています。   それでは、20日はお昼の12時からお待ちしています。お気をつけてお出かけください!