みなさまはどんなクリスマスの週末をお過ごしでしょうか?
我が家は、普段と変わらない日曜日を過ごしています。「日本ではケンタッキーフライドチキンが大混雑だったそうだよ」とニュースページを読んでいた夫が言っていました。西洋で七面鳥を食べる習慣が、フライドチキンにうまくすりかえられたんでしょうか。
夫の一族は、イブに魚介類を食べ、クリスマス当日に七面鳥を食べるのだそう。魚介類は奇数でなければならず、緑の野菜と一緒に食卓にだされるのだそう。毎年同じ質問をして、ちっとも覚えられない私であります。
前国王が亡くなって、喪中のタイ。冬の日本ならともかく、バンコクでも、道行く人のほとんどが、黒い服か無彩色の服を着ています。百貨店などに行くと、婦人服売り場が黒と白の服で埋め尽くされています。普段、タイの人は鮮やかな服を着ていますが、こんなことは初めて。クリスマスツリーも見かけ、モールはキラキラして賑やかですが、人々の表情は硬いように感じます。
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さて、福建土楼の続きです。
滞在した竜岩市永定県の湖坑鎮洪坑村ですが、日中は観光客で大賑わいです。でも、朝早くは静かで、村の人の生活ぶりがみられました。霧もたちこめ、雰囲気抜群。散歩に最適でした。土楼めぐりもよかったけれど、私はこの時間が一番のお気に入りでした。
今回の拠点にした「福裕楼」は、1880年から3年間かけ、10数万元の銀貨を使って建てられた土楼だそうです。これを建てた林三兄弟は、タバコ関係のビジネスで財を築いたのだそう。部屋数168、楼の敷地面積7,000平方メートルというのですから、日本では考えられない規模のお屋敷ですよね。
3日間で数々の土楼を訪れましたが、中でもこの福裕楼が土づくりにも関わらず5階建てと一番高く(五鳳楼という様式)、最も複雑なデザインをしています。今はあちこちホコリだらけですが、内部は彫刻などで装飾されて大変優雅でもあり、当時の繁栄ぶりを想像させるつくりでした
ここまで大きくて高くて堅牢な建物を建てて、跋扈(ばっこ)する強盗や野生動物から一族を守らなければならなかったとは。客家の人々持つ、家族の結束力を思わせます。
土楼は福建省のメジャーな観光地となってるようで、特に週末にはアモイから一日ツアーの観光客がどっと押し寄せます。穏やかな昔ながらの田舎を想像して行ったので、土楼によっては観光客で大混雑、お土産物屋ばかりで興ざめでした。「10元出せば最上階を見せてあげる」と、商売気旺盛な一族も。
一方で、誰もこない、ひなびた土楼にいたおじいさんたちが、「どこから来たんだい?中に入って見ていきなさい」と、ニコニコと話しかけてくれたのが、まったく正反対で印象に残りました。観光客の落とすお金が現地の人の生活を変えてしまうさまにも、はっきり境界線があるようで興味深く思います。
雲南省の最南端、西双版納傣族自治州を通った時(2012年)に、バスの窓からダイ族(傣族)の集落をいくつも見かけました。森の中にある集落の周りにはバナナの木が茂り、独特のタイ式の家々から煙が上がっている様子を見て、途中下車してみたいなあと思ったものです。今考えると、近くの大きめの街で宿を探して、そこから車をチャーターして行けば、行かれないことはない、、かな?
中国は広くて深く、見どころも行きたいところもたくさんあるので困ります!
次回の中国訪問は、苗族の藍染めを見に貴州へ行ってみたいです。