秋晴れの昨日。久しぶりに松本民芸館へ行ってきました。

松本市のウェブサイトで調べてから行ったのですが、「くらしに生きる ざるかごと布」展が開かれているのことを知ったのは、松本へ着いてから(サイトには記されておらず)。あぁ、なんという偶然。ラッキーでした。

中町のちきりや工芸店の故・丸山太郎さんが蒐集なさった、かござる類600点の中からの展示だそうです。600点というのもすごい数。どのように保存されているかも気になります(松本は湿気が少ないけれど大変でしょう)。

展示の様子。下は世界のかご。一番右の3つ重ねかごは中国のもの。ペナンの中華系のお屋敷で見たことのあるものにそっくりです(そこでは、重箱のように食べ物を入れるものだと聞きました)。

台湾のものいれ。

こちらは北信濃の根曲がり竹あらめかご(戸隠あたりでしょうか?)。飴色とはこのことですね。

松本の竹行李(すず竹)。現在は松本にて、このみすず細工復活の研究が進んでいます。頑張っていただきたいものです!

りっぱな梁としっくい壁の内部。暮らしている家のように、布や民芸品、家具などがあちこちに飾られています(写真下)。

右にあるのは、マス目がきっちり美しい「ねこだ」。高山のものです。ねこだ=背負い袋。バックパックのようなものでしょうか(写真下)。

いつもの連れもいない上に、館内ほぼ貸切状態。ゆっくり見ることができました。入り口では写真を撮っていいですよと言ってくださったので、思う存分撮り放題。いい資料ができました(なんの資料ですかね?)。

なんの名前もない人たちが作ったかござるの数々。でも、職人の誇りにおいてきっちり作られている、美しいものたち。

このコレクションを見てしまうと、自分も使ってみようという気が起きてきますよね。つくられた本来の目的ではなく、用途は変えたとしても、毎日の生活で使えるように工夫できるとよいですね。

帰りには指田さんのお顔を拝みにグレインノートへ寄り、来年の展示のお話もしてきました。もしかしたら、来年は秋にグレインノートで展示できるかな?と考えているところです(体調と相談です)。

通り道、中町と平行に走る縄手通りにて。店先に干し鱈がぶら下がっていました。おいしそうな看板です(飲み屋さんのようでした)。

帰りがけ、ちきりや工芸店へ寄って食器を選んできました。

この11年の間に、途方もない数の食器を私と夫で割っています(夫が9割)。ティーポットたちもご飯茶碗やガラスのカップの数々、、、あぁ、思い出すと悲しくなるので、もう数えないことにします。

そんな訳で、あきらめて近年はイッタラを使っていました(←落としても割れにくいという理由で)。

でもご飯などの和食は、やっぱりざっくりした土の食器で食べたいのです。ということで、再挑戦。いつまでもつかなぁ、このご飯茶碗。

漆器も木工も草木染めの服でも、手仕事のものはきっとなんでもそうですが、お手入れに失敗しながら、自分も使い上手になっていくものなのかもしれません。素材もよくて上手に出来ているものは愛着もわきますし、使っていて経年変化があるほうが面白いですもんねぇ。

よいお天気のおかげで、行き帰りの電車からの紅葉の眺めも最高。のんびりローカル線に乗ったので、本も二冊読めました(老眼鏡も最高です!)。言うことなしの松本行きでした。

一日の出来事が、いいものを作ろうという気持ちにまた強くつながっていきそうです。

このかご展は来年の2月25日まで開かれているそうです。

保存保存

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