6/20追記:いつもお世話になっている愛知県蒲郡市のツバメ舎さんへ、夏のブラウスをお送りさせていただきました。ブログには、とても素敵に撮ってくださった写真が。お近くにお住いのみなさま、いらしてみてくださいね(営業日はブログでご確認の上おでかけくださいませ)。

オンラインストアが明日(21日)の21時に閉店します。ほとんどのみなさまのお手元へ作品がお届けとなり、発送作業も落ち着いてきて少しホッとしています。どうもありがとうございます。

すっきりと晴れたところを狙って、昨日は木版プリント生地に洗いをかけて乾かしました。その数五種類。雨の予報がでていたので、昨日のうちにたたんでストック用の箱へ。

随分前に送ってもらってあったこれらは、ラジャスタン州ジャイプール郊外のバグルー村やサンガネール村の木版プリント。

インドの木版は、防染するのに(染めたくない部分が染料を吸い込まないようにするため)、“ダブ”などを使います。“ダブ”とは、泥や小麦粉と石灰などを混ぜたもの。木版でスタンプのように布に押していき(ダブを布に置いていく)、乾かしてから染めます。すると、ダブの押されたところだけ染まらないのです。ちなみに、日本の伝統的な染めでは、もち米や小麦粉、ロウなどが防染剤としてつかわれてきました。

出荷前に洗ってもらってあるのでしょうが、そのタブをしっかり落としたかったので、洗濯機で3回ずつガラガラ回しました。これで下準備完了です。

「ファストファッション  クローゼットの中の憂鬱」エリザベス・L・クライン著(春秋社)を先日図書館で借りてきて読み始めたところです。

近年は消費者の意識も高くなり、ファストファッションの後進国搾取構造を描いた本や映画などでてきいますが、そのたぐいは今まであえて読んだことはありませんでした。

この本は、いわば現代社会のファストファッション化についてのレポート。環境に悪影響を与え、雇用を奪ってきたその対価が、モノの「安さ」ということなのですよね。

筆者はアパレル業界の裏舞台、縫製工場から消費者まで現場を取材して書いています。なかなか詳しく書かれていて面白いです。

2008年の調査では、アメリカ人は年間平均68枚の服を購入しているそう。週に一枚強の計算です。筆者の購入平均価格は一枚あたり30ドルだとか。そのぐらい出せばプレタポルテの粗悪なコピーが手に入る今、服は使い捨て的なモノになっているに違いありません。

それに対し、20世紀はじめのアメリカでは、家庭の衣料費は収入の10%をも占めていたとのこと。服は元々は高価なものだったので、ひとりの持ち数も2~3着。それを繕ったりリフォームしたりしてすりきれるまで着ていたそんな時代があったとは、いまでは信じがたいほどです。

現代の先進国(中進国もはいりそうですね)における消費主義社会の病める部分を、ファストファッションの面から捉えたおもしろい書き方だなと思います。一気に読み終えそうです。