オンラインストアをご覧くださり、みなさまどうもありがとうございます。ご注文いただいた分は、引き続き発送しています。梅雨の合間の晴れ間に9割方発送することができ、ホッとしています。

今回、ストアを開けてみたら、墨色やグレー系が一枚もないことに気がつきました。墨染めは、乾かしてから少しずつ染め重ねるので時間がかかります。今年は墨で染める十分な時間がとれなかったのでした・・・墨色好きのみなさま、すみません(シャレではありません)。

クラフトフェア出展のために松本へ行った時、書の道具のお店の前を通ると、閉店セールをしているのに気がつきました。大きな筆の彫り物が看板の代わりになっていて、おじいさんとおばあさんが店番をなさっているお店です。

何年も前に、墨染をやってみようと思いこのお店に立ち寄って聞いたら、「小さい墨汁を買って試しにやってみたら?」という良心的な答えが返ってきました。

そのあと、松煙墨(松を燃やしたときの煤)が墨染めにはよいということがわかりました。天然の木から取れる定着剤を加えた染め用の墨を見つけ、これを主に使って墨染をしてきました。(あの書道のお店で1.8L入りの墨汁をたびたび買っていれば、貢献できたかもしれませんが・・。)

が、この染め用の墨。これが長野の冬の寒さで凍って分離するのです。何本凍らせたことか・・。必要なだけ買って、すぐ使い切ってしまわないとなりません。

無彩色がとても気になっているこの頃。この夏、また墨染をやります。もう少し落ち着いたら、すくも藍も仕込みますよ。